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明るく楽しい乳がん患者のすすめ

デンスブレスト あなたは自分の乳腺タイプを知っていますか?

LHデンスブレストについて知ったきっかけ教えてください。

風間知人に誘われた患者向けのイベントで、ナンシーさんの話を聞きに行った時です。

LHその後、HPにご自分の体験を投稿されたのでしたよね?

風間はい。私はたまたま機会があって、デンスブレストの存在を知り、自分の乳腺タイプを知ることができたけれども、みんなにもっと広くデンスブレストというものを知ってもらいたいと思って。※風間さんの体験記はこちらから最近はテレビなどで取り上げられていますが、病院によっては知らせてくれるところもあるものの、まだまだのようです。友人が『お母さんのためのがん教育』の活動を行っています。その方が先週横浜で「がんと就労」、「家族(こども)にがんをどういう風に話すか」といった話や、「検診とデンスブレスト」についての話をしました。その時は20人くらいの参加者がいたのですが「デンスブレスト」について知っている人はとても少なかったとのことです。逆に乳がん患者になった方でデンスブレストというものや、自分の乳腺濃度がどうであるかを知った人は多いです。乳がんに対する関心度が高くなるせいでしょうか。
いかんせん、乳がん検診受診率が50%に達していない現状で、増してデンスブレストについてなど知らないと思います。

LH本当は検診で教えるべきということでしょうか。

風間私はそう思います。

精密検査から確定診断へ

風間さんは翌週乳腺クリニックで精密検査を受けることとなる。ところがマンモグラフィー画像では風間さんの乳がんは見えておらず、超音波の画像で乳がんが発見された。

風間クリニックへ行ってマンモと超音波と両方を撮って、先生が画像を見て「これじゃ分かんないね」と、おっしゃった。

LHマンモの画像だけじゃ分からないと。

風間「でもね、ほら見て」って、(超音波画像を指しながら)「これ」って。画像を見たらポコっていうのが見えて、すぐに「針を刺しましょう(針生検)」という話になりました。

LH精密検査を受ける前の一週間ってどんな気持ちでしたか?

風間私はうちの妹がステージ4の状態で見つかって、その時にものすごく調べたんですよ。乳がんについて。

LH風間さん自身が。

風間そうなんですよ。妹のために。今、乳がんってどんな治療法があってどんな状況かというのを調べたらすごく医療が進んでいて。うちの母の時代とは全然違っていて、「おっぱい取りますか、命取りますか」なんて話ではなくて。原因も分かっているし治療法もこんなにいっぱい選択肢があって、尚且つ、保険適用で胸の再建までできる、といった情報があったので、まず私のこの段階ではおそらく死なないというのがわかった。
皆さんよく泣いちゃったとかショックだったという話を聞きますけど。私はそういうのはなくって。

LHタイミングもあったのですね。たまたま妹さんの件がきっかけで、乳がんについて事前に下調べもできていて、知識もあったところで自分の乳がんが分かったと。

風間そうですね。乳がんについて客観的に見られたので、パニックになって「え、私死んじゃうの?」みたいなことはなかった。

それこそ針を刺している時に「多分、私乳がんだと思うんですけれど、全摘再建って決めていますから」って言って、治療を受ける病院の相談をもうしていたくらい、ある意味冷静に先を見ているような状況でした。

LH妹さんもお母様も乳がんだったから。

風間そうですね。

LHでは、精密検査をどこで受けるかについては、とにかく早く検査が受けられるところが最優先だったということですね。

風間はい。最初から大きな病院に行こうとは思っていませんでした。やっぱり5%ぐらいはがんじゃないよね、違うよねみたいにどこかで思っていたんですね。だったら、大病院に行って待たされるより、今予約ができるクリニックの方がいいなと思いネットで調べました。

LHいろんな偶然が重なっていますね。

風間そうなんですよ。本当に翌週に1枠だけ空いていて。

LHすぐに精密検査が受けられて良かったですね。

風間そう。3、4ヶ月待ちっていうところもあるじゃないですか?

LH4ヶ月待ち?

風間私、友達に乳腺クリニックを紹介してって言われて連絡したのが1月かな。でも4月の予約しか取れなかった。

また、芸能人が乳がんって言うと急に予約がバーっと殺到するのと、乳腺クリニック自体が少ない。近くでも探しましたが、無理でした。都内のとあるクリニックも電話しましたが、もう全然受け付けてくれない。

LHやっぱり混んでいますね。

風間混んでいます!

LHすぐに受診ができるところがない。

風間母も乳がんですが、母の時代は乳腺外科なんかなかったのですが、調べて行く中で、今外科ではなくって乳腺外科があるのがわかった。よく産婦人科に行ったなんて聞きますけど。

LH受診は最短で行けるところを選んでいますよね。もし、妹さんのことがなく、知識もない状態だったら、どういう条件で病院を探していたと思いますか?

風間まず近所の大きい病院に行っていたかもしれないです。

ただ、それよりも…妹のことや母のことがなければちょっと放っていたと思います。

LHなんとなく気になるけどまあいいかな、みたいな感じで?

風間そう、そう、そう。こんなに慌てて検査に行かなかったと思います。

LH身内の乳がんを目の当たりにしていたということも大きいですね。

風間今、2人に1人ががんになる時代ですけれども、家族、親戚にがんになった人がいないっていう人も周りに結構多いんですよ。でもうちは、家族5人中4人ががんなんですよ。

LH多いですね。

風間もう亡くなりましたけど、父が50代後半で胃がんになって仕事しながら治療していたのも見ていますし、母は乳がんで、でも、乳がんは必ずしも命を脅かすものではないっていうのも見ていますから。ただ、妹は残念ながら昨年の12月に亡くなったのですが、進行すればどうなるかっていうのも目の当たりにしている。
妹は乳がん検診を何年受けてないのかな…4年くらい受けてなかったのかな。
そろそろ行かなきゃと思いながら、尚且つ、(乳房のしこりが)触ってグリグリしているのがある。(胸を指して)この辺にもあるというのは分かっていたのに。多忙を理由に(その状態のまま)病院へ行くことを先延ばしにしていた。

LH妹さんは働いていたのですか?

風間はい。仕事にかまけてそのうちにそのうちにと検査を先延ばしにしていて。さすがに(乳房の表面にがんが)ちょっと見えるようになってきて。(病院に)行った時にはもう骨にも転移している状態でした。妹の件がなかったら、多分、私も乳がんを放っておいたと思います。

LHやっぱり検査を受けに行くのが怖いということでしょうか?

風間うーん。「私は平気」とか、「自分はそこまで悪くならない」と思ってしまうのではないでしょうか。

LH確かに、思いがちですね。

風間私は自分で触ったしこりの大きさが…小さい飴があるじゃないですか?飴粒ぐらいだったので、これが命を脅かすとは、ぶくぶく、ぶくぶく大きくなるわけがないって思っていて。

LH確かに。でも、検査や検診に行くのって、なんかおかしいって思っていても億劫ですよね?

風間そうなんです。億劫なんですよ。

LH仕事されていると休んでとか。行くまでが嫌なのかもしれないですね。行ってしまえば、検査自体は痛いのは痛いですけど、決して我慢できない痛みではないんですが。

風間そう、そう、そう。

LH先日、乳がん検診受診率を向上させるための各社の取り組みを伺う機会があったのですが、乳がん検診車を会社に横づけしたら、受診率がほぼ100%になったと聞きました。

だから、自発的に行ってもらうのではなくって、半ば強制的でも受診をしてもらう機会を作るくらいでないと欧米並みの受診率にならないのかもしれませんね。

風間「私はがんにならない」って、みんな思っている。

LH根拠のない自信ですけどね。そう、思いがち(笑)。

風間「私は毎年マンモ受けているから乳がんにならない」って、胸を張って言っている人もいる(笑)。

LHでも、風間さんのようにマンモを毎年受けていても、乳がんだったという場合がありますよね。

先日、がん患者さんのアンケートを見たのですが、自己触診で気が付いたという方もいらっしゃいます。日本人は比較的お胸が小さい方が多いから外国人に比べて気づきやすい。
ただ、手でわかる時ってもうそれなりの大きさということですから。だから検診が大事になってくる。それと、ご自身が自分の乳腺タイプを把握したうえで、自分にあった検診を受けるということですね。

風間乳がん友達、たくさんいますけれども、8割ぐらいが自分で見つけているんじゃないかな…。

LH皆さん乳がん検診を受けている?

風間受けてない人もいますけど、結構自分で見つけたっていう人が多いですね。

LHそうなんですね。さっきの風間さんのボディクリームを塗っていた時という話がありましたけど。それこそ下着をつける時とかよく聞きますね。

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